メジャーでも孤高のエースにエール [メジャーリーグ]
黒田博樹投手は長らく弱小広島カープのエースとして活躍後、2007年のシーズン終了後にFA宣言しLAドジャースへ移籍しました。
何しろ広島という球団はお金をかけないことで有名で、それゆえに生え抜きの選手が次から次へとFAで巨人、阪神といった金満球団に引き抜かれてしまうのですが、それでもまた次から次へと素晴らしい選手が出てきて、“お金がすべて”みたいな風潮に真っ向から対立する変な潔さが妙に清々しかったりするわけです。
一方で、選手の方も広島という球団には強い愛着を感じているようで、他のチームでFA宣言した選手よりも移籍を決意するまでの苦悩が多いように見えるのは気のせいでしょうか。
その黒田投手、広島のエースですから、もちろん打線の援護にはあまり恵まれずさほど傑出した成績をあげられなかったものの、その実力は内外から高く評価され、晴れてメジャー行きを果たしました。
ところが海を渡ってもバックの援護には恵まれず、MLB1年目の昨年は主力投手として投げ続けたにも関わらず9勝どまりでした。
2009年には晴れて開幕投手に指名されるほど首脳陣からの厚い信頼を勝ち取ってはいるようですが、それでも故障で戦列を離れたこともあり8月14日(現地日付)現在5勝5敗と並みの成績に甘んじています。
とは言え、ピッチングの内容自体は決して悪くなく、7/19は5回を投げ3失点、同25日は6回3失点、30日6回2失点、月が変わり8月4日も6回3失点、10日が6回1/3で1失点(しかし以上5試合の成績は2勝0敗)と非常に安定した力を発揮しています。
昨年の松坂投手のようにバックの援護に恵まれていれば既に2ケタ前後の勝ち星をあげていてもおかしくないのではないでしょうか。
しかも渡米後の松坂投手は球数が異常に多く、バックにとって非常に厄介な投手であるのに比べ、黒田投手は日本にいた時と変わらずテンポのいいピッチングを繰り広げていることを考えると、点をとってもらえないのは巡りあわせか、さもなくばよほどチームメイトから嫌われているとしか思えないほどです(後者はもちろん冗談ですが)。
そんな中でも黒田投手は淡々と自分の仕事を果たすべく、現地時間15日にアリゾナのマウンドに登ったわけですが、ここで悲劇は起きました。
5回までダイアモンドバックスを2安打無失点に抑える好投。
6回に入り、迎えるはわずか6日前に3Aから昇格を果たしたばかりで相手ピッチャーの打順に代打として登場したRyal選手。
黒田投手の投じた6球目は時速94マイルの速球。
これをジャストミートしたRyalの打球は一直線に黒田投手の頭部を襲いました。
あまりの打球の速さによけることもできず、右耳の上を直撃しボールは転々とバックネット方向へ。
そのまま崩れ落ちるようにマウンドに倒れた黒田投手の元に、セカンドのHudsonがすぐさま駆け寄り黒田投手のグラブを外し、日本でおなじみのトーリ監督も通訳を従えてマウンドへ。
黒田選手は担架に乗せられ退場しましたが、その時には既に目は開いており意識もあったようです。
その後病院に運ばれましたが、幸い出血も骨折もなく大事には至りませんでした。
何はともあれひと安心です。
画像を含め、以上の情報はすべて「MLB.com」というサイトからのものですが、この黒田投手の件に関しては多くのファンから温かいコメントが寄せられており、ひとごとながらうれしくなってしまいました。
反対に試合をプチ壊しにしてしまったドジャースの抑えBroxton投手に対してはかなり辛辣なコメントが目白押しでした(苦笑)。
これからも打線の援護に恵まれず思うように勝ち星を積み上げることができないかもしれませんが、黒田投手には長い間広島で培われた忍耐強さがあります。
首脳陣やファンの厚い信頼も得ているようですし、いつの日かポストシーズンで先発のマウンドに上がる姿が見られることを心待ちにしています。
頑張れ、黒田!黒田投手について書いていて、思わず昨晩の大竹投手のことが頭をよぎりました。
大竹投手も言わずと知れた広島のエース。
昨日はバックの拙守に足を引っ張られ7回まで3失点。
味方も何とか3点をとって同点に追いついたものの、8回の裏にまたもやバックが足を引っ張り3失点。
結局負け投手になってしまいました。
テレビで見る限り、緊張の糸が切れかかっているように見えなくもなかったのですが、その心中やいかばかりか?
彼もまた実力と成績、さらには給料のバランスが取れていない典型的な弱小チームのエース。
そして彼もまたいつの日か広島の地を後に、自らの人生を切り開いていってしまうのでしょうか?
何しろ広島という球団はお金をかけないことで有名で、それゆえに生え抜きの選手が次から次へとFAで巨人、阪神といった金満球団に引き抜かれてしまうのですが、それでもまた次から次へと素晴らしい選手が出てきて、“お金がすべて”みたいな風潮に真っ向から対立する変な潔さが妙に清々しかったりするわけです。
一方で、選手の方も広島という球団には強い愛着を感じているようで、他のチームでFA宣言した選手よりも移籍を決意するまでの苦悩が多いように見えるのは気のせいでしょうか。
その黒田投手、広島のエースですから、もちろん打線の援護にはあまり恵まれずさほど傑出した成績をあげられなかったものの、その実力は内外から高く評価され、晴れてメジャー行きを果たしました。
ところが海を渡ってもバックの援護には恵まれず、MLB1年目の昨年は主力投手として投げ続けたにも関わらず9勝どまりでした。
2009年には晴れて開幕投手に指名されるほど首脳陣からの厚い信頼を勝ち取ってはいるようですが、それでも故障で戦列を離れたこともあり8月14日(現地日付)現在5勝5敗と並みの成績に甘んじています。
とは言え、ピッチングの内容自体は決して悪くなく、7/19は5回を投げ3失点、同25日は6回3失点、30日6回2失点、月が変わり8月4日も6回3失点、10日が6回1/3で1失点(しかし以上5試合の成績は2勝0敗)と非常に安定した力を発揮しています。
昨年の松坂投手のようにバックの援護に恵まれていれば既に2ケタ前後の勝ち星をあげていてもおかしくないのではないでしょうか。
しかも渡米後の松坂投手は球数が異常に多く、バックにとって非常に厄介な投手であるのに比べ、黒田投手は日本にいた時と変わらずテンポのいいピッチングを繰り広げていることを考えると、点をとってもらえないのは巡りあわせか、さもなくばよほどチームメイトから嫌われているとしか思えないほどです(後者はもちろん冗談ですが)。
そんな中でも黒田投手は淡々と自分の仕事を果たすべく、現地時間15日にアリゾナのマウンドに登ったわけですが、ここで悲劇は起きました。
5回までダイアモンドバックスを2安打無失点に抑える好投。
6回に入り、迎えるはわずか6日前に3Aから昇格を果たしたばかりで相手ピッチャーの打順に代打として登場したRyal選手。
黒田投手の投じた6球目は時速94マイルの速球。
これをジャストミートしたRyalの打球は一直線に黒田投手の頭部を襲いました。
あまりの打球の速さによけることもできず、右耳の上を直撃しボールは転々とバックネット方向へ。
そのまま崩れ落ちるようにマウンドに倒れた黒田投手の元に、セカンドのHudsonがすぐさま駆け寄り黒田投手のグラブを外し、日本でおなじみのトーリ監督も通訳を従えてマウンドへ。
黒田選手は担架に乗せられ退場しましたが、その時には既に目は開いており意識もあったようです。
その後病院に運ばれましたが、幸い出血も骨折もなく大事には至りませんでした。
何はともあれひと安心です。
画像を含め、以上の情報はすべて「MLB.com」というサイトからのものですが、この黒田投手の件に関しては多くのファンから温かいコメントが寄せられており、ひとごとながらうれしくなってしまいました。
反対に試合をプチ壊しにしてしまったドジャースの抑えBroxton投手に対してはかなり辛辣なコメントが目白押しでした(苦笑)。
これからも打線の援護に恵まれず思うように勝ち星を積み上げることができないかもしれませんが、黒田投手には長い間広島で培われた忍耐強さがあります。
首脳陣やファンの厚い信頼も得ているようですし、いつの日かポストシーズンで先発のマウンドに上がる姿が見られることを心待ちにしています。
頑張れ、黒田!黒田投手について書いていて、思わず昨晩の大竹投手のことが頭をよぎりました。
大竹投手も言わずと知れた広島のエース。
昨日はバックの拙守に足を引っ張られ7回まで3失点。
味方も何とか3点をとって同点に追いついたものの、8回の裏にまたもやバックが足を引っ張り3失点。
結局負け投手になってしまいました。
テレビで見る限り、緊張の糸が切れかかっているように見えなくもなかったのですが、その心中やいかばかりか?
彼もまた実力と成績、さらには給料のバランスが取れていない典型的な弱小チームのエース。
そして彼もまたいつの日か広島の地を後に、自らの人生を切り開いていってしまうのでしょうか?
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