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最大の魅力はホームラン [メジャーリーグ]

子供のころに初めて野球をやる時、誰だって

「カッコいいホームランを打ってみたいな~」

と思うはずです。

中にはそうでない子もいるかもしれませんが、少なくともこれを否定する大人は稀代のひねくれ者と言っていいでしょう。


子供が野原やその辺のグラウンドで野球をやっている分には、外野の間を抜けていってしまえばランニングホームランになってしまうわけですが、やはり本当に打ってみたいのはきちんとフェンスで仕切られた球場で、ホームベースのはるか向こうにあるフェンスをノーバウンドで越える打球を放ち、ダイヤモンドを誰にも邪魔されることなく悠々と一周できるホームランなわけです。

そしてこの塀を越えるホームランの快感は限られた者たちにしか与えられません。


打球を遠くに飛ばすこと、そして速いボールを投げることはいくら練習しても身に付かず天性のものだと言われます。

もちろん練習によってある程度の進歩は可能でしょうが、甲子園球場でホームランをかっ飛ばしたり、150kmの速球を投げるのはさすがにいくら練習してもほとんどの人には無理でしょう。


だから憧れるのです。

そういう、自分にはできなかった離れ業をいとも簡単にやってのけるつわものたちに。


さらに言わせてもらうなら、確かに150kmのストレートを投げ込むピッチャーはすごいと思います。

でも残念ながら打たれることもあるのです。

だったらピッチャーには三振があるだろうと言うかもしれません。

確かに三振はカッコいい。

でも三振を取るのに速い球はいくつもある必要条件のひとつにすぎず、驚くほどの速球を投げ込まなくたって三振は取れちゃうのです。

卑近な例で言うと、23日にソフトバンクの杉内投手が15奪三振で勝利をおさめました。

これは文句なくすごいことです。

でもやっぱり渾身の力を込めて投げ込んだ150kmを超えるストレートを、バッターがフルスイングして空振りした三振の方がゾクゾクします。


そこへ行くとホームランは塀を越える打球さえ打ってしまえば、誰が何と言ったって文句なしにホームラン。


やっぱり誰にでも分かる野球の最大の魅力はホームランなのです。


そしてそんなホームランを連発するバッターに、やはり私は最大級の賛辞を惜しみません。


私が野球を見るようになってからに限られますが、初めて接した憧れの存在はやっぱり王選手。

パワーに勝る助っ人外国人は別にすれば、田淵、大杉、長池、大島、宇野、田代なんていう面々も豪快なホームランで楽しませてくれました。
もちろん、私が知っている中で最高の高校球児だと思っている清原選手もいます。

しかし今現在、私の中で日本一のホームランバッターと言えば、やはりこの人しかいません。


松井秀喜

ヒデキ感激~


甲子園でも勇名を馳せましたが、その輝きはプロ入り後も増すばかり。

とにかく松井選手のホームランはすごかった!!!

他の日本人選手とは音もスピードも飛距離もケタ違いで、私は分別のある大人なので巨人など大嫌いなのですが松井選手にだけは素直に敬意を表していましたし秘かに応援もしていました。


満を持してメジャー入りしたのが2003年のこと。

そりゃあ期待しますよ。

前年、日本最後のシーズンを50ホーマーで有終の美を飾ったゴジラ。

さすがに同じペースをメジャーでもキープできるとは思わないまでも

「まあ30本くらいは打つでしょう」

と楽観。

ご承知の通り、その期待は無残にも打ち砕かれました。

ホームラン16本。

打点が100を超えたとは言え、それは強いチームにいてこそ。

状況に応じたバッティングを当時のトーリ監督から評価され、なくてはならない存在と言われたのも事実のようですが、私たちの知っていた松井はそんな選手じゃな~いっ!

何でもいいから1人の力で相手をギャフンと言わせるぐらいホームランをガンガン打って欲しい~っ!

そう、ちょうどチームメートのA・ロッドのようにね。


広いメジャーの球場で、左方向へのホームランは難しいようですが、それでも狭いとは言えヤンキースタジアムのライト2階席、3階席に軽々と放り込むホームランを見ていると、やっぱり期待してしまうのが人情というもの。
メジャー入りした日本人選手の中でその長打力は群を抜いてはいますが、やっぱり私たちファンがゴジラ松井に望むものはホームラン以外にあり得ないのです。

かつて広島にいて現在は福留のチームメイトであるソリアーノみたいにホームランは打つけど、何か信頼感が今ひとつだな~、みたいなのも考えものですが、状況に応じたバッティングもケースバイケースで、狙っていい場面ではもっとガンガン行ってよ!みたいな歯がゆさを渡米後の松井選手に感じるのも事実。

2年ぶりに20本以上のホームランを打ったとは言え打率はずっと2割台半ば。
しかも守備につけないために、他の主力選手が休養日としてDHに入る時には代打要員に甘んじている現状。

今のままだと来年以降もNYでプレーする可能性は低いかもしれませんし、他チームに移る場合には高額の年俸がネックになることでしょう。

でも私の願いはただひとつ。

たとえ給料が大幅にダウンしたとしても選手生活はアメリカで全うしてください。

ヤンキースに対する特別な思い入れがきっとあるのでしょう。

でもファンとしては、ヤンキースではなくても松井選手を必要とするチームで活躍して欲しいと思うのです。

もしかしたら日本球界復帰という選択肢もあるのかもしれません。

本人がそれを望むのならそれは仕方ないのでしょう。

だからと言って、私の知っている日本一のホームランバッターが夢破れて日本にすごすご帰ってくることなど信じたくないのです。

ボロボロになるまでやるかどうかは本人次第ですが、落ち目になって日本球界に復帰するくらいなら余力を残してメジャーで野球人生を締めくくってください。

日本に復帰する、そしてそれが阪神タイガースだったりしたらもう最悪のジョークだとしか思えません。


NYでもシアトルでもボストンでもどこでもいいから来年もアメリカで頑張れ、ゴジラ!

2ホーマー7打点



あ、その前に今年こそワールドシリーズ制覇を祈ってます。
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イチローを凌駕するスゴい奴 [メジャーリーグ]

8月は絶好調


イチロー選手の米通算2,000本安打、そして前人未到の9年連続200本安打がいよいよ目前に迫ってきました。

本当に、本当にすごいことだと思います。

2001年にマリナーズ行きを決めた時、多くの評論家たちが“非力なイチローは通用しないだろう”との見方を示したものです。

評論家と言われる人たちの能力がいかに低いかについては別の機会に譲ることにしますが、そんな外野の声を1年目から吹き飛ばす活躍を見せ、その後も野球の最高峰であるMLBでトッププレーヤーの1人として君臨し続けていることは周知の通りです。


8月20日現在(現地)、182安打で打率.365のイチロー選手。

普通.365も打っていれば打率も当然トップだろうと思うのですが、実は日本ではあまり報道されませんが上には上を行く選手がいます。

それがミネソタ・ツインズのジョー・マウアー。

有名なエピソードとして、高校時代にたったの1ヶしか三振しなかったという話があります。

イチロー選手いわく「試合数が少ないんじゃないの?」。
仮にそうだとしたってまさか高校3年間で30試合しかやってないなんてことはないでしょうし、とにもかくにも選手としての能力がいかに高いかを示していることは間違いありません。

さらにマウアーのすごいのが、キャッチャーという激務にありながらこれだけの成績を残しているところ。

今年は怪我で出遅れたようですが、現地7月8日に規定打席に達したマウアーはその時点で.356だったイチロー選手のはるか上を行く.388で打率トップに躍り出ました。

マウアーはポッと出の選手ではなく、昨年までの6年で既に2度の首位打者を獲得しており、たとえまだ7月だとはいえ

「う~ん、イチローの首位打者は厳しいかな~…」

といった状況でした。

ところがその後、打席数の少ないマウアーにちょっとヒットが出なくなると7月19日にはイチロー.363、マウアー.358と逆転。

これにはさすがにビックリしましたが、喜びもつかの間。

8月序盤までは激しいデッドヒートを繰り広げていたのですが、驚異的な固め打ちを繰り返すマウアー選手があっという間にイチロー選手を引き離し、一時は.383まで打率をあげました(この時イチロー選手は.365)。

マウアー選手の8月の打率(20日まで)は.453。

4日・5打数3安打、7日・5打数4安打、11日・4打数3安打、14日・3打数3安打、15日・5打数3安打、17日・5打数3安打、18日・5打数3安打と、もう「何じゃこりゃ?」状態です。

相当レベルの異なるなかで行われる日本の高校野球の世界ならいざ知らず、MLBの舞台でまさに打ち出の小づちのごとく打てばヒットの神がかり的な量産。

ちなみに同時期(8月)のイチロー選手だって.373と並ではない数字なのですから、もうこれはいかんともしがたいと言えましょう。


このマウアー選手、昨年までは長打力のなさが惜しまれていたのですが(13ホーマーが最高だった)、今年は既にホームランも25本。

鬼に金棒です。


とは言えまだ8月。

イチロー選手には何とか大記録に花を添えるべく頑張って欲しいところ。

これからのさらなるデッドヒートが楽しみです。


ただ、この2選手にとって残念なのは両チームをもプレーオフへの道がかなり厳しくなってきたこと。

優勝争いに関わる中でヒットを打ちまくることこそ、本人もさぞかし不本意であろう「イチローは個人記録にしか興味がない」などという的外れな評価を覆す絶好のチャンスなのですから。

守備でも魅せるイチロー




日米通算2,000本安打を達成した松井稼頭央選手。

その後、何と17打席連続ノーヒット。
打率も.235まで降下(8月は.153)。
奮起が期待されるところです。
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日本ではどんな選手だったんだっけ? [メジャーリーグ]

鳴り物入りで中日に入団し、4年目の2002年には.343、8年目の2006年にも.351で首位打者に、さらに2003年には34ホーマー、2005年・2006年には2年連続100打点以上、また2006年には.653で最高長打率もマークした強打の選手。

しかも打つだけではなく俊足強肩の外野手としてゴールデングラブ賞も計4回受賞。


これらの輝かしい経歴を引っさげて4年総額4,800万ドルの契約で昨2008年からシカゴ・カブスの一員になったのが、言わずと知れた福留孝介選手です。


昨年の開幕戦ではいきなり初ホーマーを含む3安打3打点で以後の活躍を期待させたものの、最後は完全に尻すぼみ。

終わってみれば打率.257、ホームラン10本という、到底給料には見合わぬ惨憺たる成績。

唯一、外野手としての補殺6がせめてもの面目躍如といったところでしょうか。
それとて出場試合数が違うとは言え、昨年のイチロー選手は11補殺。


実力があるはずなのにそれを十分に発揮できていないであろう日本人メジャーリーガーの筆頭だと言っても過言ではありません。

そう、それだけ日本での傑出したプレーを知っているからこそもっともっと頑張って欲しいと願うのです。

もちろん本人だって相当なジレンマなんだとは思いますが、ファンの期待にこたえてこそ、いえ期待を大幅に上回る活躍を見せてこそ一流プレーヤーなのです。


そんな福留選手の2年目。

一応レギュラー選手として扱われてはいるようですがここまでのところ、打率.274、ホームラン10本と去年ほどひどくはないにせよまだまだ物足りない数字。

こういうことを言うと「数字だけじゃないんだよ」と言う人もいるでしょう。
たとえばチームバッティングや走塁、あるいは状況対応力など日本人選手の場合、目に見えない功績を称えられることが少なくありません。
それはそれで、もちろんすばらしいことだと思います。
思いますが、両松井選手、城島選手、あるいは日本に戻ってきた井口選手もそうですが、皆日本では他を圧倒するほどの強打者であり、細かいチームプレーなど超越したところで、卓越した真のプロフェッショナルとしての存在感を示していたのです。

確かにMLBのレベルがそれだけ高いということなのかもしれませんが、だからこそ余計にファンは期待するのではないでしょうか。

WBCの時に韓国選手の力強いバッティングを見てアメリカ人記者たちが「どうしてMLBに韓国人選手が少ないのか?」と驚いたと言います。
日本はチームとしては優勝しましたが、個々の選手として注目されるのはダルビッシュなど投手陣ばかり。

日本はチーム力だけでなく、選手の能力も高いんだということを見せつけてください。

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チームはナショナルリーグ中地区2位と、プレーオフに向けて厳しい戦いが続く中、何とかかつての豪打を取り戻しチームの勝利に貢献していって欲しいものです。
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“1433+567=2,000”に乾杯! [メジャーリーグ]

ドジャースの黒田投手、大事に至らず本当によかったと思います。

1日も早い復活を願っています。


さて、見事日米通算2,000本安打を達成した松井稼頭央選手。

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日本と同じように活躍できていれば3年目で達成できたであろう記録ですが、実際には5年以上を費やし大きく回り道をしてしまった感じです。

多少含みを持たせたようなタイトルになっていますが、これは2,000本という偉業をおとしめんとしているわけでは決してありません。
それどころか2,000本という歴史に対しては最大限の賛辞を惜しみません。

ただ、日米にかかわらず記録の話が出るたびに、少なからず違和感を感じてしまうのです。

長い間、卓越した技術と精神力によって積み重ねてきた記録自体は本当にすばらしいものだと思います。

しかし、いつの日からかこの「記録」だけがあまりにも独り歩きしてはいないでしょうか?

野球はチームスポーツです。
もちろん個人の力の集積がチームの勝利に結びつくわけですが、それは決して記録だけでは推し量れるものでもありません。

目前に迫ったイチロー選手の9年連続200安打。

この偉業には何人たりともケチをつけることなどできません。

ただしマリナーズというチームが弱すぎるために、どうしても記録だけがクローズアップされていることも事実です。
そして素晴らしい記録ではありながら、弱いチームで自分の記録だけに専心しているなどと、あらぬ中傷を浴びせられたりしています。

批判や中傷する人が決定的に分かっていないなと思うのは、チームが弱かろうと自分の記録に突っ走ろうとそれ自体は何ら本人の能力を否定するものではないということです。
それをあたかも数字だけで選手としては大したことないだろ!みたいな発言をする人(特にアメリカのメディアに少なからずいるようですが)を見ると、もしかしたら人種的な偏見があるのではないだろうか?とうがった見方もしてしまいます。

ただし、同じ記録を達成するのでも、常に優勝争いするようなチームで積み重ねてきたものなら、その価値が倍増するのも確かです。

いつも見ているわけではないので本当のところは分かりませんが、でも少なくともマリナーズが弱いのとイチロー選手が記録に走ることには何の因果関係もないのではないでしょうか。
逆に、イチロー選手が1本でも多くヒットを打つことがチームにとって悪かろうはずなどないと信じるのは間違いでしょうか。


松井稼頭央選手の話に戻ります。

MLB.comでも日米通算2,000本安打の達成についてそれなりのニュースとして扱われていました。

でもこれにはちょっと違和感を覚えました。

何しろアメリカでは567本しかヒットを打っていないのですから(イチロー選手なら3年以内に達成してしまう数です)。

たとえば韓国人プレーヤーが自国のリーグで1,500本ヒットを打った後に、日本のプロ野球チームに入って500本のヒットを打ったとしたら通算2,000本ですが、きっと日本では大した扱いにはならないでしょう。

もし松井選手が記録面で取り上げられるべきだとすれば、それは例えばMLBで通算1,000本安打とか200盗塁といったものではないでしょうか(達成までかなり遠い道のりですが)。


ここであらためてことわっておきますが、松井選手の2,000本安打を決して何ら価値のないものだと言っているのではないことだけはご理解ください。

ただ、日米通算2,000本として偉業を称えるのが日本サイドだけなら分かるのですが、少なくともアメリカのメディアが取り上げるのはちょっとおかしいのではないか?ということなのです。

MLB.comに掲載されたこのニュースに対するファンのコメントがそれを如実に物語っています。

現時点までの投稿数はわずか11。
もちろん偉業に対して素直に賛辞をおくるファンもいますが、そうではないファンもいます(これは決して批判しているということではなく、私が上に述べてきたのと同じような観点から「あまり意味がないのでは?」と疑義を呈しているものですが)。
中にはゴジラ松井と取り違えているのではないかと思えるようなコメントまである始末です。


ちょっと厳しすぎたでしょうか。

しかし最も大切なのは、2割5分を切る打率を何とかすること、そして本来の力を発揮して、願わくば来年以降こそアメリカの地で日本で放っていたのと同等の輝きを見せられるように活躍することです。

改めて、「頑張れ、松井稼頭央!」


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<よもやま話>

松井稼頭央選手の記録達成に向けられたファンのコメントに次のようなものがありました。

Congratulations!! Anyway,You had better study English a little more from now on(^_^)


「おめでとう!それより、もうちょっと英語の勉強した方がいいよ!」というものです(笑)。

そしてそのコメントに対して"I agree ~"と同調するコメントも寄せられていました。

ちなみに最初の投稿者名はryojiとなっていましたので日本の方なのかもしれません。

メジャーでも孤高のエースにエール [メジャーリーグ]

黒田博樹投手は長らく弱小広島カープのエースとして活躍後、2007年のシーズン終了後にFA宣言しLAドジャースへ移籍しました。

何しろ広島という球団はお金をかけないことで有名で、それゆえに生え抜きの選手が次から次へとFAで巨人、阪神といった金満球団に引き抜かれてしまうのですが、それでもまた次から次へと素晴らしい選手が出てきて、“お金がすべて”みたいな風潮に真っ向から対立する変な潔さが妙に清々しかったりするわけです。

一方で、選手の方も広島という球団には強い愛着を感じているようで、他のチームでFA宣言した選手よりも移籍を決意するまでの苦悩が多いように見えるのは気のせいでしょうか。


その黒田投手、広島のエースですから、もちろん打線の援護にはあまり恵まれずさほど傑出した成績をあげられなかったものの、その実力は内外から高く評価され、晴れてメジャー行きを果たしました。

ところが海を渡ってもバックの援護には恵まれず、MLB1年目の昨年は主力投手として投げ続けたにも関わらず9勝どまりでした。

2009年には晴れて開幕投手に指名されるほど首脳陣からの厚い信頼を勝ち取ってはいるようですが、それでも故障で戦列を離れたこともあり8月14日(現地日付)現在5勝5敗と並みの成績に甘んじています。

とは言え、ピッチングの内容自体は決して悪くなく、7/19は5回を投げ3失点、同25日は6回3失点、30日6回2失点、月が変わり8月4日も6回3失点、10日が6回1/3で1失点(しかし以上5試合の成績は2勝0敗)と非常に安定した力を発揮しています。

昨年の松坂投手のようにバックの援護に恵まれていれば既に2ケタ前後の勝ち星をあげていてもおかしくないのではないでしょうか。
しかも渡米後の松坂投手は球数が異常に多く、バックにとって非常に厄介な投手であるのに比べ、黒田投手は日本にいた時と変わらずテンポのいいピッチングを繰り広げていることを考えると、点をとってもらえないのは巡りあわせか、さもなくばよほどチームメイトから嫌われているとしか思えないほどです(後者はもちろん冗談ですが)。


そんな中でも黒田投手は淡々と自分の仕事を果たすべく、現地時間15日にアリゾナのマウンドに登ったわけですが、ここで悲劇は起きました。

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5回までダイアモンドバックスを2安打無失点に抑える好投。

6回に入り、迎えるはわずか6日前に3Aから昇格を果たしたばかりで相手ピッチャーの打順に代打として登場したRyal選手。

黒田投手の投じた6球目は時速94マイルの速球。

これをジャストミートしたRyalの打球は一直線に黒田投手の頭部を襲いました。

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あまりの打球の速さによけることもできず、右耳の上を直撃しボールは転々とバックネット方向へ。

そのまま崩れ落ちるようにマウンドに倒れた黒田投手の元に、セカンドのHudsonがすぐさま駆け寄り黒田投手のグラブを外し、日本でおなじみのトーリ監督も通訳を従えてマウンドへ。

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黒田選手は担架に乗せられ退場しましたが、その時には既に目は開いており意識もあったようです。

その後病院に運ばれましたが、幸い出血も骨折もなく大事には至りませんでした。

何はともあれひと安心です。

画像を含め、以上の情報はすべて「MLB.com」というサイトからのものですが、この黒田投手の件に関しては多くのファンから温かいコメントが寄せられており、ひとごとながらうれしくなってしまいました。
反対に試合をプチ壊しにしてしまったドジャースの抑えBroxton投手に対してはかなり辛辣なコメントが目白押しでした(苦笑)。

これからも打線の援護に恵まれず思うように勝ち星を積み上げることができないかもしれませんが、黒田投手には長い間広島で培われた忍耐強さがあります。
首脳陣やファンの厚い信頼も得ているようですし、いつの日かポストシーズンで先発のマウンドに上がる姿が見られることを心待ちにしています。

頑張れ、黒田!

昨晩の大竹


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かつて日本一と言われた男にエール [メジャーリーグ]

ヒューストン・アストロズの松井稼頭央選手が日米通産2000本安打まであと1本のところまで来ました。

2試合続けてノーヒットと足踏みが続いていますが、達成は時間の問題でしょう。

松井選手はご存じの通り、西武ライオンズ時代は走攻守揃った最高のショートストップでした。

そして満を持して2004年に渡米。

ニューヨーク・メッツに三顧の礼をもって迎えられたのです。

その後の不振ぶりも皆さんご存じの通り。

渡米前、日本で7年連続3割、4年連続20ホームラン以上、2年連続30ホームラン以上など実働9年間で1400本余のヒットを積み重ねた稀代の名選手が、渡米から昨2008年までの5年間で記録したヒットはわずか486本。

日本での栄光は見る影もありません。

守備でもメッツ時代にあまりにもエラーが多かったため、たった1年でショート失格の烙印を押されてしまいセカンドにコンバートされました。

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鳴り物入りで日本球界にやってきた現役メジャーリーガーが、日本の野球になじめず散々な成績で逃げるように帰国してしまう例も多々あり、逆に日本球界から石もて追われるように彼の地に居場所を求めたところ思わぬ成功を収めた岡島投手や大家投手のようなケースもあるので、単純にレベルの問題でとらえることはできません。

ですがやはり間違いなく私が実際に目にした中では松井選手が日本一のショートストップであったことを考えると、怪我などもあったとは言え渡米後の体たらくは寂しい限りです。

日本ではないので記録達成のためだけに試合に出続けることは難しいでしょうから、一応レギュラーとしては認められているのでしょう。

しかし2割5分を切る打率は物足りないどころの話ではありません。

専門的なことは分かりませんが、一言でいってしまえば

     水が合わなかった

ということなのでしょう。

2000本安打を達成したら、その達成感で抜け殻のようになってしまうのか、それとも肩の荷が降りて復活を遂げるのか、非常に興味深いところです。

そして来年は?

かつて「日本一のショートストップ」と言われた男がメジャーの厚い壁にはね返されてスゴスゴと日本に戻ってくるのは残念でなりませんが、やはりそうなる可能性が高いのでしょうか。

願わくば来年以降も野球選手としてではなくベースボールプレイヤーとして、再度輝きを放つことを期待しています。

頑張れ、松井稼頭央!
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